『マリアビートル』
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あの『グラスホッパー』の続編かとも思われるようなストーリー。
懐かしい殺し屋たちがたくさん登場する。
今回の舞台はなんと東北新幹線。
それぞれ思惑を抱えた3組の「危ない奴ら」が、奇妙なくらい巧く絡んでいき、最終的にリンクする。
何となく自分と同じような仕事をしている人、というのは感覚で分かるようだ。
「はやて」と「こまち」は連結しているけれど行き来できない、という情報がキーとなっている。
見どころは色々あれど、何よりもすごいことは“臭すぎる中学生”―ここでいう「臭い」は怪しいという意味―が登場し、老若男女関わらず人を傷め付け、何らかのかたちで殺しているという事実があること。
最終的にその中学生はおそらく殺される。
おそらく、というのもあまり明確に書かれていないためだから。
伊坂氏作品では殺人などが起こる点で、内容的にはさらりと重いものが多い。
しかし今回も、絶望させずに終わっているというところがやはりいい締め方だなと感じた。