『考具』

これも『すごい会議』と同じく、会社の先輩が勧めてくれた本。


目を見張ったのは「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない』という定義。
「誰も考え付かないことを考えないと、無意味だ」との観念にかられていたのだけど、そうではないようだ。
Aという世界で使われていたやり方を、まったく異なるBという世界へ持ち込む。
それだけで、そのやり方はまったく新しいものとなるのだ。


日々、アイデアを生み出すための情報を仕入れることが大事。
その1つとして「カラーバス」という方法がある。
「カラーバス」とは「色のシャワーを浴びる」という意味。
朝「今日はピンクにしよう」と決めて家を出ると、ピンクのモノをたくさん目に入れるようにする。
早速やってみると「こんなところにもピンクが使われていたのか!」と、意外な発見があり、いつもの通勤コースが楽しくなる。
この習慣を応用して持続させると、いつしか何かのヒントが生まれてくるのだとか。


イデアは「ある程度、強制的に」出すもののようだ。
1ページに1つのアイデア、1枚に1つのアイデア…とアイデア出しの際に使うツールはいくつもあるけれど、基本的な方法は同じ。
どんな小さなくだらないアイデアでもいいので、とにかく数をこなしていく。
視点を変え、始まりを変え…というのを続けていくと、幾通りものアイデアが生まれてくる。
企画はアイデアの次だけれど、その前段階の“材料”が揃う。


「考える」ことに慣れるまで、会社に置いておきたい本。