『「夜のオンナ」はいくら稼ぐか?』

夜の女といってもひとくくりにはできないほど、夜の業界は幅広い。
お水だけではなく、風俗も併せると、業態数はものすごいことになる。
また、正式に営業許可を得ている店だけではなく、世の中には違法店が多数存在する。
マネーの量と動きは、そのことを考慮に入れなくてはならない。


日本の風俗業界は、世界の中でも「かなり種類豊富」な位置付けである。
1980年代から、ヘルス、イメクラなど、他の国には例がないタイプの風俗が台頭してきた。
驚いたのは、90年代から人気のピンサロが風営法上キャバレーに含まれ、飲食店の業態で出店されているという点である。
そのことを今まで知らなかった。
また「入浴料って安いけど、中身はどうなってるの…?」と疑問に思いがちな、ソープの仕組みについてもよく分かる。


女の子の勤める業態によって、時給・日給は大幅に異なる。
キャバだと時給3000円、ピンサロだと時給2500円…というように。
いずれにしても、OLの給料を時給換算するよりも高額。
OLが「副業」として、夜のハローワークの門を叩くのも理解できる。


厳しくなっているという夜の業界―とはいうけれど、やはり売上店はあり、売れるキャストはおおいに儲けている。
どこの世界でも、勝つ者と負ける者とがいる。
それを意識させられた。
夜の世界に入る前の人、気になる人、そしてやはり夜が好きな人も「序章」としてさくっと読める1冊。