『グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業』

流行のネットビジネスを始めれば、これまで巧くいかなかった商売が巧くいくようになる―それは幻想だ、と著者は言う。
あたりまえのことを、あたりまえにすることが前提。
それができていなければ、ネットで展開しても無駄だと。
確かに。
「商売」という土台は同じなのだから。


私が気になっている「課金モデル」についても書かれていた。
これまでになかった課金サービスをリリースするとき、「こんなに安いの?」と思わせなくては成功しない。
「これくらいなら」と思える価格設定が重要なのだ。
高過ぎるあまり、不払いが増えるといけない。
月額300円としたiモードが好例。


テレビとネットの関係性も興味深い。
テレビはネットを敵対視している。
ユーザーにとってどういう形態が1番いいのかという議論を放置し、広告費が減ることを危惧して、現状を変えようとしない。
DVDなどの形として残る映像は、配信される番組の約1割だという。
残りの9割は、1度放送されただけで消えていく。
その中に宝のようなコンテンツが埋まっているかも知れないというのに、だ。
おそろしく勿体ない話ではないか。
何十年もの間、そんな状況が続いてきた。
考え方次第で、テレビとネットが手を取り合い、お互いにwin-winの関係性を築くことが可能となる。
変わることを恐れてはいけない。