『マイ・バック・ページ』

↑CD

↑オフィシャルブック

↑原作本

作家の川本三郎氏がジャーナリスト時代の体験を綴ったノンフィクションを、フィクションにして映画化した作品。
妻夫木聡松山ケンイチのW主演と豪華。
公開日から1週間後の今日、観に行ってきた。


物語は1969年に遡る。
まさにそれは、学生運動真っ只中の時代。
妻夫木演じる沢田は週刊誌記者で、スクープを探していた。
キーパーソンとなるのは、松山演じる梅山(本名は片桐)で、二人は偶然出会う。
「なんだか合う」とお互いに感じていたのだったが、いくつかの出来事をきっかけに、沢田に疑問が生まれる。


次第に梅山がどういう人間なのか、分からなくなるのだった。
梅山は一般的に「過激派」と呼ばれる人間で、それなりの活動を起こし始める。
仲間を利用して、無実の自衛官を結果的に殺してしまう、という事態に陥るのだった。


その後、沢田は梅山に金を払い、独占取材をすることになっていた。
しかしその中へ沢田の会社の社会部記者が乱入し、梅山から話を引き出し、裏切りが起こるのだった…


「梅山は思想犯だ」、「どうしても記事にするんだ」という沢田の思惑は崩れ、梅山は殺人をはじめとする複数の罪で逮捕された。
その後沢田は、週刊誌記者を辞めたーー。


その頃、人は国を変えようと燃えていた。
熱くなっていた。
今もそのような人はもちろんいるけれど、当時の熱気とはまた異なる種のものだろう。
ただひたすら、国家という巨大な存在へ戦いを挑んでいた時代として、私の目には映った。


ぼやけたような「昔っぽさ」あふれる画質だったり、昭和の様子、町並み、人々の姿などレトロ感いっぱいの映像がすごい。
「ここで終わり?」と意外なところで、ストーリーは締めくくられていた。