『ブラック・スワン』

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予告編を劇場で目にしたとき「美しき狂気」がテーマの作品だということで気になっていた。
今日ようやく観に行けた。


ナタリー演じるトップバレリーナ・ニナは、公演「白鳥の湖」のプリマドンナに抜擢される。
それほど彼女は毎日血のにじむような努力を重ねてきていた。
しかし、選ばれてから稽古をする日々の中、ニナの内側で何かが大きく変わり始めていくーー。


「なぜ?」と目を疑いたくなるような傷、指ににじむ血液、いるはずのない人を見る現象…いくつものおかしなことが起こり始めるのだった。
揺れ動く心理、押しつぶされそうな心、役を奪われるという恐怖、それらすべてが凝縮された感情がニナに雪崩のように迫り来る。


素人意見しか言えないけれど、映像がかなりアーティスティック。
クラブのシーンは赤と緑のミックスに心奪われた。
ニナが見た幻ともいえる、彼女の代役・リリーとのセックスシーンが、美し過ぎて衝撃的だった。
美しい人同士が絡むと、セックスが途端に芸術っぽくなる…そこに驚愕。


観ている方も恐怖に巻き込まれる。
「自分との戦い」は被害妄想や誇大な想像などによって、悪い方向に向かっていってしまうから。
「役に殺される」という言葉がずしんと心に残った。

ナタリーは元バレリーナということもあり、本物のバレエシーンを見ることができる。
役が決まってから1日に5時間以上稽古をしたそう。


色々な意味で、五感を刺激される作品でした。