『流跡』
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ドゥマゴ文学賞を最年少受賞した(!)朝吹真理子さんの作品。
慶應大学院で近世歌舞伎を専攻されているだけあり、文章や言葉が独特の響きを持つ。
さらさらと流れていくようで、ところどころ「ええっ!」と衝撃を覚えて立ち止まってしまう。
とても綺麗な線のような文。
読んでいる間は、ふわふわと波に漂っている感覚に陥る。
ハッとすると現実。
引き込まれるけれど、揺り動かされて元に戻るというのが正確な表現かも知れない。
「決して良くないもの」―おそらく死体関係だろうか―を運ぶ船頭が登場する。
ゆらゆら。
心が固い芯を持たず、蝋燭の炎のようにゆらめいている感じ。
「“こんなの初めて”ということ間違いなし!」の、新感覚小説。