『SHARE 〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略』

信頼できそうな大人の人が勧めてくれたので読んだ。
とても分厚くて読むのに時間がかかったけれど、ソーシャルに興味を持つ人間にとってはかなり面白い。


世界中に広がっているwebサービスの成功事例が、かなりたくさん出てくる。
そのほとんどがweb上に「コミュニティなるもの」を形成した人々を会員とし、その間で信頼・信用の根ざした“取引”をしているもの。
そしてすべてが、環境のためとか利己的な意味でとか、それだけのために作られたのではない。
「生活に必要だから」「あったらいいな」という“日常の感覚”から生まれていることが、かなり重要。


昔は、web上で見知らぬ人と(金銭を交えたor交えなくても)取引をするなんて…という考えが強くあった。
今も疑念を持つ人はすくなくないかも知れない。
しかし、実際に99%に近い確率で、正しい取引がなされており、巨大過ぎる市場となっている。
その秘密は――。
「ああなるほどな、自分もそうだ。だからきちんと商品を発送するんだよな」と思わされるに違いない。


所有から共有へ。
そして物々交換などという“一昔前”のライフスタイルへの回帰に近い現象。
そのマーケットが近隣住民、知人、親類→全世界へと範囲を広げたのが現代。


この他書き切れないほど、勉強になる良書。
ありがとうございます。