『ノルウェイの森』

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公開が決まってからというもの、非常に待ち遠しかった映画。
先日ようやく観に行ってきた。
美しい画を撮る監督だとの世評通り、人々を取り巻く環境の描写がかなり綺麗。
その情景は、耽美的に映るほどでもある。


時代は1960〜70年代。
学生運動真っ只中の頃。
大学構内を軍隊のような集団が走り回っているのもリアルだった。
部屋の中の古き良き昔のチープ可愛い様子、深い森林に飲み込まれていく壮大な感覚―とにかく画として愉しめる。


ストーリーについては説明するまでもないくらい有名な作品
だから詳しくは書かない。
愛する人(キヅキ)を失った直子はワタナベと再会して関わるようになる。
キヅキとはどうしてもセックス出来なかったのに、ワタナベとは何故か巧くいった。
それは20歳の誕生日の日だった。
それ以降、直子は心の病を再発させ、兵庫の実家へと戻る。


ワタナベは大学で、緑という女の子と出会う。
緑は直子とまったく異なるタイプで、いたって健康的だったし、つんつんすました感じの子だった。
直子と緑―2人の女性の間で心を揺れ動かされるワタナベだったが、どちらかといえば直子の方を愛していたと思う。
東京から直子の療養所のある兵庫へ通っていた。


「セックス出来なくても、私のことを愛してくれるか」
何たる決定的な問いだろうか。
男女が付き合うことと切り離せない事柄。
直子はどうしてか、あの1度きりしかワタナベと寝ることが出来なかった。
寝たいのに寝られない悲しみ。
その問いに対して、ワタナベは首を縦に振った。
愛情。


深く愛し過ぎることは良いことなのか、それとも―。
失った者の影が消えなかった直子は、自殺した。
愛する者を失ったワタナベは、同じように後を追うことをしなかった。
直子の分も、生きていく。


愛することとはどういうことなのか。
相手のすべてを受け入れて認めることか。
愛は危うくて脆く、だけれど強固な絆で繋がり合っていくものだと、本映画を観て感じた。
大事な人と観に行ってほしい作品でした。