『呻け!モテない系』

呻け!モテない系

呻け!モテない系

価格:1,260円(税込、送料別)

CanCam』や『JJ』を読む「モテ系」女子とは対照的な「モテない系」女子をフォーカスした本。
※なので、モテ本ではありません。


著者の連載へ寄せられた、モテない系読者からのお便りと著者からのコメントが見開き2ページとなってまとめられている。
『負け犬の遠吠え』の酒井順子氏に近い、ユニークで冷静な分析に定評がありそうなコメントだ。


さて、モテない系とはどんな感じの女子なのか。
決して「圏外ちゃん」(本書においては、男子から見向きもされない、お洒落や外見にまったく気を遣わない我が道を行く系。恋愛対象外。恋愛圏外、という意味で使われている)ではなく、ほどほどに恋愛をしている(してきた)し、たまには言い寄ってくる人もいる。
しかし、基本はモテ系ではない。
エビちゃんOL”などではないってこと。


具体的にモテない系の特徴に迫る。
まず、自分の趣味にひた走る。
モテ系の趣味とは一線を画すような、ダム巡りとか甲冑作りとか漬け物を漬けるとか、結構ディープなものが登場していた。
次に、自分のことが大嫌いだけど大好き、というのもポイント。
男子などより、自分のことが大事なのだ。
そして、自分のこれまでの生き方が嫌いではなく、むしろ好き。
こういうタイプだから、自己分析を徹底的にやる。
また、モテ系との関わり方が難しいと思えてしまう。
どう返せばいいか分からない発言・「うん」とか「あら」とかしか言えない発言(たとえば「このストラップ可愛い!」「ピアス取れちゃったぁ」etc.)をされ、戸惑う。
自分と同じモテない系だったら、もっと深い話ができるのになぁ…と感じるのである。


読んでいて、私もモテない系だなと改めて思う。
一般男子ウケはしないと分かってはいる&「伸ばした方がいいよ」と言われても拒否し、自分の好きなショートカットを貫く姿勢。
ネタ帳や小説を書いている時点で「すこし変わってる」と受け止められる。
自分のことが好きなので、自己分析をよくする。
「人に興味がないでしょ。基本、自分にしか興味ないでしょ」と見破られていることもある(汗)。
でも、いいの。
こんな私を好きになってくれる人も、たまにはいる。


「私はモテない系」と自身のことを思う方。
これを読めば「上には上がいる」とか「励まされた」という感覚に陥るハズ。
オススメ。