『君が悪い』

いつでも、どんなことでも相手のせいにするおかしな男の物語。
男(竹林というの職業は中学校教諭という点で、外では聖人君子を気取らねばならなかったり、一番荒れている時期の子どもを相手にしなければならなかったり…と、疲れることは多々ある。


溜まったストレスを吹き飛ばし、また癒しを求めるために、竹林は近所のスナックへ通う。
そこの女の子と「いい関係」になれると信じて。


ところがある日、お酒の力で大きく出てしまったことが影響し、思わぬ事態へと巻き込まれていく。
スナックで争った男が、竹林の家へやってきたことから「事件」は始まる。


男を殺し、好きだったはずのスナックの女の子を殺し、遺体の目撃者となった隣のおばさんを殺し、おばさんを探しにきたおばさんの旦那を殺し…とさらに殺人は積み重なっていく。
嘘を吐けば吐くほど、殺せば殺すほど、後戻りができなくなっていくものなのだ。