『サヨナライツカ』

小説を読んで、内容を理解した上で映画を観に行った。
ストーリーは本とほぼ同じ。
↓小説『サヨナライツカ』の書評(2010/01/05)
http://d.hatena.ne.jp/ilangilang/20100105/1262703384


西島秀俊が、かなり好き。
顔はほっそりしていてすらりとして見えるため、どちらかというと痩せぎすなのかなぁ、と思いきや、脱いだシーンがとんでもなかった。
腹筋は6つに割れ、胸板が厚くて、逆三角の大きな背中。
美し過ぎる身体に、目が釘付けになってしまうこと間違いない。


中山美穂も、妖艶な美しさを醸し出していた。
顔と身体が魅力的、というのは、とても強いことだと思う。
身体は鍛えれば変えられるから、がんばろう。


作品は2時間15分ほどあるが、西島秀俊演じる若き時代の豊(ゆたか)のシーンと60代の豊のシーンが同じくらいの時間だったのが、個人的に残念に思えた。
若い豊をもっと見ていたかった、という単純な心理なのだけれど。
それよりも、同じ類かつ同じレベルの恋愛をするなら、年を取った男女よりも、若い男女がする恋愛の方が見ていて美しい、という思いがどうしても捨て切れない。
老いた人が愛に狂う、というのに偏見を持ってしまうみたい……。


男は勝手な生き物だ、と決め付けるのはよくない。
すべての男がそういう人間だとは限らないから。
しかし、作品の中で豊は「期間限定」としながら、それでも本気で中山美穂演じる沓子へのめり込み、彼女をも自分にハマらせ、最後には捨てていく。
そして25年ぶりに会ったとき、やり直そうなどと言う。
その自己中心的な考えに、わずかに苛立った。


何かを得たいのならば、何かを犠牲にしなくてはならない。
二兎は追えない。
そして、時は戻せない。
過ぎた時間は、やり直せない。
自分は何を“一番”に据え置いて、生きて行くか。
そのことについて、すこし考えさせられる。