『インスタント沼』


↑DVD


↑本

主人公ハナメは女性雑誌の編集長を務めていたが、雑誌が休刊となったのをきっかけに、会社を辞める。
そんな中、ハナメの母親が河童を取ろうとして池に落ち、意識不明の昏睡状態となってしまう。
実家へ帰り、警察から事情聴取を受けるついでに、昔消失したポストの中へ詰まっていた手紙を渡された。
それにはハナメの本当の父親のことが書いてあったのだった…


父親を探して辿り着いたのは、胡散臭い骨董屋を経営する沈丁花ノブロウという中年男だった。
ノブロウと関わるうちに、ハナメも骨董品に魅せられ、自ら店を開く。


麻生久美子さんがハナメを演じているのが、とてもしっくりくる。
リアクションがいちいち大きいのが素敵。
それにしても、電気屋の若者を演じているのが、加瀬亮さんだとはエンドクレジットを見るまで気付かなかった。
彼は化け力がすご過ぎる。


「ジリ貧(運がどんどん下がる状態)」になって気分的に落ちているハナメに、ノブロウは「テンションが上がる方法」を教える。
それは「水道の蛇口をひねること」だった!
流しやお風呂に水がいっぱいになるまでに、1つの行動を終えるようにするのだ。
これはやってみる価値のある方法だと思う。


タイトルにある「インスタント沼」が何なのかは、最後あたりで分かる。
全体を通して、笑いどころが満載。
ほとんどのことは一晩眠れば忘れるし、大したことないんだ―それを教えてくれる元気が出る作品。