『わたし出すわ』


↑映画の主題歌

主人公・摩耶は突然、東京から故郷へと戻ってくる。
そして、かつての同級生たちにお金を差し出す。
「そのお金、わたしが出してあげようか?」


どうして大金を出してあげるのか。
摩耶の真意は謎だ。
同級生たちの夢を叶えてあげたり、救ってあげたりというシンプルな目的なのだろうか。
淡々と進んでいくストーリー。
大金の出所は、株での儲けだった。


お金があれば、大抵のものは手に入る。
最新のファッションアイテムを買える。
ゴージャスなレストランでごはんを食べられる。
美容関係のところにも行ける。


「生きていくのに必要な最低限のこと」を遥かに超えた生活を送ることができる。
そうしているうちに、人がどうなっていくか私は知っている。


欲求がどんどんエスカレートしていくのだ。
欲しいものが増え、現状の自分では満足いかなくなる。
あれもこれも必要なの、と買い漁る。
キレイになったはずなのに、まだまだ駄目だと思う。
もっと変えなきゃ、と焦る。


破滅していく人とそうでない人とがいる。
お金を手に入れてからの当人の行動次第で、人生はどんな方向にでも転んでしまう。