『抱きたいカンケイ』

↑CD

ナタリー・ポートマン主演で、なんと彼女が製作総指揮まで務めている話題の作品。
タイトルからなんとなくニュワンスは伝わってくるけれど、これはセフレから始まる恋愛ストーリー。


表向きに・一般的には、逆のパターンが多いだろう。
付き合ってからセックスする、というふうに。
ところがこれは違う。
付き合うことなしにセックスするパターンなのだ。


ナタリー演じるエマは多忙な医師。
恋愛をする余裕がなく、そして傷つきたくないというきもちを持っている。
そんなエマと、長年の男友だちであるアダム(アシュトン・カッチャー)は、ちょっとした成り行きでセフレになる。


・相手を緊急連絡先にしない
・朝ごはんは一緒に食べない
・昼間のデートはなし
・お互いのことを好きになってしまったら、セフレの関係は終わり


二人はこのようなルールを作り、関係を続けていく。
ところがいつも恋は予想外で、「ふつうのカップル」のように付き合いたい、という願望がどちらともなく生まれ始めるのだったーー。


エマがアダムにすこし好意を持ち始めたことを悟り、「誰でもいいから他の女と寝てきて」と強がって言うあたりがツラい。
すべては本気に好きになって別れるときの恐怖だったり、悲しみだったり、そのあたりから来る感情の流れなのだ。


「都合のイイ関係」というのは楽。
長時間一緒にいなくてもいいし、会いたいときに来てくれる男、セックスしたいときにできる男、それがアダムだった。
でも、そんな距離で、心地よい関係は続かない。
波風の立たないわけがなかった。


離れて以来、修復はむつかしい状況だった二人。
タイミングという問題が、常に人生において、恋愛において、あるから。
「機会損失」が最ももったいないこと。
好きな人には素直にさっさと「好き」と言う方が賢い、というのを改めて感じた映画でした。