『行きずりの街』

行きずりの街

行きずりの街

価格:580円(税込、送料別)

↑本

12年前に勤めていた女子校から教師の職を終われ、塾講師となった主人公・波多野。
波多野を演じているのは、仲村トオル
塾の元教え子・ゆかりが失踪するという事件が置き、彼は田舎から東京に出る。
その事件は想像以上に大きく、根の深いものだった。
裏側で絡んでいるものが「かなり大がかりな悪者」であった。
というわけで、幾度も危険な目に巻き込まれる。
あれほどまでに激しく殴られ、蹴られる仲村トオルの姿を見ることは、なかなかないだろう。
これでもかというくらい、とにかくボロボロになる。
それでも意外と血は流れてなかったな。


上京した波多野は偶然、離婚した妻・雅子と再会する。
事件の背後に、波多野を追放した女子校が絡んでいることを知り、彼は関係者が出入りしていたというクラブを訪れる。
そこのクラブのママをしていたのが雅子だった。
彼女の昔よりも美しくなった姿に、目を奪われる波多野。
小西真奈美が演じているのだが、彼女はこんなにもセクシーだったのかと驚くくらい和服がサマになる妖艶さを持っている。
やはり…と想像した通り、2人はよりを戻す。


失われた12年。
その時を埋めようとするかのように、波多野はもがく。
必死に元生徒を助ける姿がそこにあった。


事件のディティールがある程度飛ばされ、分かりにくいところもあるものの、大筋は掴みやすい。
窪塚洋介演じる“悪人”がいい味を出しているのにも注目したい。
コミカルな部分とシリアスな部分が混ざり合った、今年の冬観るべき1作。