『ゆれる』

ゆれる(DVD) ◆20%OFF!

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価格:3,192円(税込、送料別)

東京で売れっ子カメラマンをしている弟と、家族経営している田舎のガソリンスタンドで地味に働く兄。
2人は実に対照的な生き方をしていた。
光と闇―こう言っては失礼に聞こえるかも知れないが、事実他者にはそう見えていただろう。


弟と兄と女。
弟が、母親の葬儀のため田舎へ戻ったことをきっかけに、3人は渓谷へ行く。
兄は女のことを好きだった。
弟が戻って来るまでは、女も兄と仲良さそうに過ごしていた。
潰していた想いが、たった一夜で膨れ上がった。


「あなたと一緒に東京へ行きたい」
女の言葉を聞いて、弟は白ける。
弟は都会的な女と暮らしているし、一晩の遊びを本気にされるのは実に鬱陶しかった。
女を置いて、彼は吊り橋を渡る。
後に、運命を変えてしまう吊り橋を…。


女は弟を追って、吊り橋を渡ろうとする。
「1人じゃ危ないよ」と兄がついていく。
ちょうど真ん中あたりで、ふとしたことがきっかけで2人は揉み合う。
そして女は川へ転落――。


兄は殺人者か。
意図的に殺したといえるか。
「目撃者がいないことになっている」ことから、捜査は自白の強要が行われた。


実はすべてを見ていた弟。
弟と女との関係を兄は知っていたのか。
兄に対する弟の思いとは。
見えてこない、ちらりとしか見せない、明らかにしない部分をたくさん残してストーリーはゆるりとした結末へ。


タイトルの「ゆれる」は、いくつもの「揺れる想い」を意味していたし、それはわずかに目に見えるものだった。


それにしても、オダギリジョーはクリエイターの役がぴったり・しっくりくる俳優である。
カメラマンに似つかわし過ぎた。