『ゴースト もういちど抱きしめたい』

↑CD

1990年公開の大ヒット映画『ゴースト/ニューヨークの幻』がアジア版としてリメイクされた。
松嶋菜々子と、人気の韓流俳優ソン・スンホンがW主演するということで話題となった本作。
ソン・スンホンをそれまで知らなかった私は、劇場予告やテレビで彼を目にして一瞬のうちに虜になってしまった。
というわけで、公開初日に映画館へ。


原作を観ていないのだけれど、有名だときいている「ろくろを回すシーン」は最初のあたりに出てくる。
見ているだけでうっとりするシーン。
出会ったときから2人は惹き付けられ合っていたのだという事実が、その場面から伝わってくる。


松嶋菜々子演じる七海と、ソン・スンホン演じるジュノ。
2人は幸せ過ぎる日々を掴んだかのように思えた。
ただ、その幸福状態は七海の味方かと思われていた人物の策略によって奪われたのだった――。


「ゴースト」という言葉から、どんな姿を連想するだろうか。
見えない? 怖い? 見守っている?
伝えたいのに伝えられない。
直接守りたいのに守ることができない。
近くに居るのに、どうしようもない。
それは、自分そのものがゴーストになってしまったから。
相手のために何かしてあげたいと強く願っても、それが叶わない悲しみがずしんと伝わってきた。


人間側も同様。
抱き締めたいのに、抱き締めることができない。
声を聞きたいのに聞くことができない。
カタチのないゴーストは、どこに居るのか分からない。


心の底から人を愛することは、その人を守りたいということなんだ。
素敵な恋愛を学べた気がする。